2017年11月17日 (金)

鳥の悲劇

 群馬の家での昼食時、ゴン!と音がした。もしやと思ってテラスを見に行くと、白い胸毛が散乱、ガラスにぶつかって落ち、息絶えた鳥が階段に横たわっていた。同様の事件は20年前にもあり、そのときはハトくらいの大きさのコジュケイだった。今日の鳥はもっと小さくてスズメくらい。カケスかな?と言いながら夫がネットで調べると、イカルだった。体のわりにくちばしが大きく、黄色いくちばしで堅い木の実を割って食べるという。気持ちよく飛行していただけなのに、こんなに急に命を落とすなんて。土に埋めてやる前に、特徴のある羽根の写真を撮った。
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 前日の食材の残りから、肉の脂身を庭のウメの木にぶらさげた。野鳥の好物である。庭に人影があると寄っては来ないが、室内からそっと窺うと、シジュウカラがチョンチョンと啄んでいた。私たちはもう東京へ帰る。明日からはどうぞゆっくりお食事を…。
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2017年11月16日 (木)

群馬の〝日本版〟城跡

 岩櫃山(いわびつやま)は標高802mの岩山。群馬の吾妻地域を車で走ると、南面の切り立った絶壁をよく目にする。昨年の大河ドラマ「真田丸」のオープニングテーマで姿を見せ、一躍有名になったその山に、ちょっとだけ登った。

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 平沢登山口から15分、山道を行くと、岩櫃城の本丸址がある。真田信之、幸村兄弟が少年時代を過ごし、その後も上田城と沼田城を結ぶ真田街道の中間にあたるこの地は真田三代の足跡と切り離せない。本丸址からは、中之条の市街地や上州の山々が見渡せる。今日はその向こうに、尾瀬岩倉スキー場の、雪で白くなったコースが見えた。11161
 近くの雑木林で、木にダイナミックに絡み付いた蔓性植物を度々見かけた。何かと思ったら「藤」だそうだ。あしかがフラワーパークで見事な藤棚、あるいはトンネルやドーム仕立ての藤を見た(4月24日に掲載)が、なるほどこれほど逞しくどこまでも自在に蔓を延ばす植物なのだと再確認した。野生の藤は、年によって花を咲かせ、そこから採れるハチミツは最高級の味だとか。11163

2017年11月15日 (水)

群馬の〝西洋版〟古城

 群馬の家に来ている。秋晴れの今日は、車で小一時間のロックハート城に出かけた。伊香保、草津、水上、四万の温泉地からちょっと足を伸ばして行ける位置にある。11154

 もとは英国のロックハート伯爵がスコットランドに建設したもの。俳優・津川雅彦が買い取り、解体してはるばる日本へ移築、1993年に復元が完成した。以来、中世ヨーロッパ気分が味わえるのと、「心に施錠」と読めるロックハートの名前から「恋人の聖地」として人気を集めている。11151  好評なのはレンタルドレスで変身する〝プリンセス体験〟と、ステンドグラス風のかわいい〝ハートの絵馬〟で、お城の内外は色とりどりのお姫様と、ところ構わず吊るされた赤やピンクのハートで溢れていた。11153  来場者は若いカップルか女性グループばかり。現在造園中のイングリッシュガーデンが来春オープンすれば、殿方グループも入りやすくなるかもしれない。

2017年11月13日 (月)

図書館で朗読講習会

 光が丘図書館で、現役のアナウンサー森田都さんによる朗読講習会〈入門編〉を実施。満席の熱心な参加者と、講師の熱のこもったお話で、あっという間の2時間だった。文字なしに耳から入るとき、脳が情報を補うため、朗読を聞くのは脳の活性化にとてもよいとか。声を出すときは、口の回りの筋肉だけでなく、思う以上に多くの臓器をつかっているので、老化防止、健康によいという話も頷ける。

先生の声は会場の隅々まで、マイクなしでも実によく通る。「それは腹式呼吸をしているから。そして口をよく開けているからです。皆さんもやってみましょう。〝ア〟は指が2本縦に入るくらい口を開けます。口から吐いて~鼻から吸って~、ハイどうぞ!」「ア~!」と楽しい体験レッスンも。「日本語は母音が5つ、あまり口を開けなくても発音できてしまいます。街頭インタビューで、よい意見を言っていても、聞き取れなくてボツになることもあります。一日一回、顔面崩壊寸前になるくらい(笑)口を開けて、本の1ページでも、新聞コラム一つでも、大きな声で読んでみてください。その練習を続けると、普段から人に届く声が出せるようになります」と森田さん。笑い声が上がると「笑うと免疫力が上がりますよ」と、終始なごやかに聴衆を惹き付けて話が進んだ。

状況が違えば、単語一つでも言い方が変わる。例えば「車」。渋滞が予想されるとき、子供が道路に飛び出しそうなとき、次のボーナスで新車を買おうというときの3パターンを、先生が会話にして参加者から言い方の違いを引き出すレッスンもおもしろかった。

終盤には、先生が芥川龍之介の『蜘蛛の糸』の朗読を披露してくださった。極楽と地獄を表す声のトーンの使い分け、時間経過の間の取り方、緊迫感のスピード等々、さすがプロの朗読である。最後に、朗読の本の選び方、オススメの本の紹介をしていただき、会を終えた。

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終了後のアンケートには「ぜひまた次の講座を」との声も。図書館利用者の会の今後の取り組みに、一つの道が示されたように感じた。

2017年11月 9日 (木)

蛙池のカワセミ

 家のすぐ近くの散歩道沿いにあるカエル池に、「カメラマンが集まっていると思ったら、カワセミがいた!」と昼頃帰宅した夫。カメラを持つや10階の我が家から池に駆け付け、青い姿を写真におさめてくれた。(今年の3月2日にもカワセミを紹介したが、今日のほうが近くでアップで撮れた)
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 私も見に行ってみると、カワセミがとまっていたのは、区の公園緑地課が池に立てた「中に入らないように」との看板の隅だった。カワセミはそこでしばらくモデルのようにポーズをとっていたが、突然、水中へと美しいダイビング! 途端に待ち構えていた周囲のカメラからシャッター音がいくつも重なり、ベンチに腰掛けて見ていた人たちからも「ほおーっ」と歓声が上がった。見事な一瞬だった。
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 池にはカルガモの大世帯も住んでいて、気持ちよさそうに泳いだり、日向ぼっこをしたり。暦の上ではもう秋も終わって初冬。午後には木枯らしが吹いた。
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2017年11月 6日 (月)

11月の雑句ばらん

 今日は池袋で川柳「雑句ばらん」の集まりがあった。題は「際どい」。いつもながら挑戦的な題だが、それでも眉をひそめるような傾向の句にはならず、ちゃんと節度を保つこの会の雰囲気が、私にはうれしい。「ありきたりの題では殻を破れない。もっと皆さんの発想を解放したくてね」と代表の佐藤孔亮さん。
  セクハラと口説き文句の紙一重 (のりこ)
 上記の私の句は、最高点をいただいた。今日の空のように、日本晴れの気分です。

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2017年11月 5日 (日)

日曜夜の『陸王』

 10月からの新番組で一番おもしろいドラマは日曜夜9時の「陸王」だ。池井戸潤の原作を読んだ時、どれほど感動しただろう。それを今回、テレビで原作に忠実に、いや忠実以上の映像化で描いてくれているのだ、楽しみでたまらない。
 足袋製造の「こはぜ屋」が人間本来の走り方ができる素足感覚のランニングシューズの開発に挑む。アイディアも技術も持っている、情熱も志もある、チームワークもピカイチである。しかしお金がない、お金だけがない。銀行は実績がないの一点張りで融資できぬと突っぱねる。主人公たちが何度も挫折しながら立ち上がる過程や、ラストの胸のすく結末を知っていながら、毎回ハラハラし、ほろりとさせられる。

1105 小説を読みながら、自分なりにシーンを想像していたつもりだが、新商品「陸王」がランナーの足元であれほど美しいものだとは、ドラマ化されて初めて気が付いた。ランナー役の俳優・竹内涼真クンのおかげと思うけれど。

2017年11月 3日 (金)

狂言ミュージカル

 朗読の勉強で知り合った方の出演する創作狂言(空に舞え~指導・演出/山下芳子)を観に行った。本番は明日で、今日はゲネプロや練習の模様を見学させてもらった次第。足立区演劇連盟ほかの主催、足立区の後援で、区民公募の小学生から80代までが毎週集まって狂言の稽古を重ね、15年間、年1回の公演を続けているという。
11031  ストーリーは…。大風の吹いたあくる日、村の神社の建物が飛んでなくなり、その跡に底なしの穴が開いている。埋めてしまえと村の長。そこへ都のすっぱ(詐欺師)が現われ、始末を引き受けるという。やり方は、家庭の不用品を処分代を徴収して集めたり、汚水処理のパイプを引き込んだり、やっかいな産業廃棄物をここぞとばかり放り込み、学者も「問題ない」と断言して…と現代日本への風刺が続々飛び出し、実に笑える。しかしリアルなだけに、そんなことを続けているとどうなるか、恐怖もひたひたと近づいてくる。
11032  狂言の動きや謡と舞で鍛えた皆さんの、体のしなやかなこと、いきいきしていらっしゃること! 地域の仲間とこつこつ続ける文化活動っていいものだなと思った文化の日だった。

2017年10月31日 (火)

本日大漁!

 早起きして金沢八景へアジ釣りに出かけた夫から、昼前に「こりゃ大変!」とメールが届いた。「ワラサ(ブリの若魚)が釣れた。アジもでかい。イナダ(ワラサよりもう少し小さい)も釣れたけど、もう多過ぎるから誰かにあげて帰る」という。帰宅して、見るとクーラーボックスから尻尾がはみ出していたワラサは62cm! アジは17匹、そのうち9匹は30~40cm級! 近所の親戚、友人にさしあげても、まだ手元にたっぷりあり、今夜はまずはアジとワラサをお刺し身で。そのほかアジは明日用に酢〆、昆布〆にし、残りは塩水に漬けた後、一夜干しに。干物にして冷凍しておくと味落ちも少なくていい。ワラサは明日、両親を招んで「ぶりしゃぶ」に。残りの切り身は照り焼きに、カマは塩焼き、アラと頭は煮つけに。食べ尽くすのは楽しい。〝おいしい〟だけでない幸福感がある。
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 ブログをチェックしたら、昨年の10月18日にも40cmのアジが釣れた記事があった。しまった、今回はワラサの写真を撮ればよかった。

2017年10月29日 (日)

ツタの謎

 群馬の家の庭で不思議な生態を見つけた。ヒバの生け垣に絡まっていたツタ(多分ヤマイモの一種)が上に伸びて、途中なにもつかまるものがないのに、隣りの庭の大木からかざされたはるか上方の枝に到達しているのである。生け垣から枝までは1メートル近く離れている。上空を泳いだ蔓は、いったいどうやってあの高さの枝をキャッチしたのだろう? 台風の風に揺られた植物同士が、ほんの一瞬の偶然で触れ合ったかと想像してみるのも、なかなか快い。
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