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初めて屋形船に乗った。上野の吟社の企画「観桜会柳友のつどい」に参加したのである。久し振りの好天のもと、桜は一分咲きだったが、隅田川を進む船上で「あみ清」さんの揚げたて天麩羅の昼食と、川柳句会を楽しんだ。
今日のお題は「揺れる」(永井天晴選)、「かもめ」(内田博柳選)、各2句吐き。
私の入選句は、
イヤリング揺らして妻の反抗期 (揺れる)
酉年の恋に染まるか白かもめ (かもめ)
ドローンがかもめに化けて見張る海 (かもめ)
スカイツリーが近くのビルにシルエットを映しているのが見えた。吾妻橋を出発して船上で過ごした2時間余、水上交通は大賑わい。地上でも、浅草界隈の人出の多さは身動きに困るほど。桜が開花してゆくこれから、江戸情緒の春はますます活気づく。
川上泰徳著『「イスラム国」はテロの元凶ではない』(集英社新書)を図書館から借りた。私が半年ほど前に入会した「光が丘図書館利用者の会」が、来月著者の講演会を開くので、にわか勉強に取りかかったのである。
●緊急連続講座「中東のいま」
日時:第1回 4月1日(土)14:00~16:00「中東で何が起こっているのか」
第2回 4月8日(土)14:00~16:00「イスラムとは何か」
会場:光が丘図書館 2階視聴覚室
会費:500円/回
お申し込み、お問い合わせは、利用者の会riyosha.hikarilib@gmail.com(電090‐1656‐2404)へ。どうぞお出かけください!
川上泰徳氏は一年の半分を中東で過ごすジャーナリスト(元朝日新聞記者・編集委員)。講座はいずれも日本との関わりを主にした内容で、二回はもちろんどちらか一回だけでも、リアルな話が聞けること請け合いである。
好みの小説をウキウキと読むのとはワケが違い、上記の新書はなかなかスラスラとは読めない。だからこそ講演のかたちで話をうかがうのがとても楽しみで、練馬区にお住まいと聞いて勝手に親近感を抱いている。
コミュニティカフェ「チャイハナ」で興味深い講演があった。30代の鈴木允講師による『築地市場と日本の水産の将来』。彼は大学で文化人類学を専攻、大学院での研究に乗じて2012年まで8年間、築地で鮮魚のセリ人をしていたという。築地市場の歴史、セリの方法、浜から食卓までの流通ルート等々、へえ!と驚く話がたくさんあったが、一番切羽詰まった重要な話を記す。築地か豊洲かという以前に、日本の水産資源が危機的なことになっているのである。赤ちゃんや子供サイズの魚、卵を抱いた雌魚までが一網打尽に乱獲されている。持ち込まれれば市場ではそれらを安く売りさばかなくてはならず、理不尽に心が痛んだとの鈴木さんの話に共感しない人は居まい。
漁業従事者、市場関係者を真に守るためにも獲りすぎない仕組が必要! その一つとして、持続可能で環境に配慮した漁業に認証ラベルをつけて流通まで支援する取り組みが始まっている。世界の約100カ国で23700品目が認証され、日本でも大手スーパーや生協で広がりつつあるらしいが、私を含め出席者の殆どが知らなかった。
魚売り場で上掲の「海のエコラベル」の付いた商品を買うこと、その魚を使用していると掲げたレストランで食事をすること、店が知らなければリクエストすること。一消費者からできることがある。鈴木さんは今は海洋管理協議会(MSC)漁業担当マネージャー。応援しています! その生き方は、校長対談「学びの土壌」http://www.musashi.ed.jp/kouchou_taidan/にも。
北川さんの料理教室に久し振りに参加。きょうは炒めものを中心とした中華メニューで、ごま油、赤唐辛子、にんにく、紹興酒などの食欲を誘う香りが終始キッチンに流れた。
白菜のザーサイ炒め(写真奥)は、刻んだ赤唐辛子とザーサイをごま油で炒め、細切りの白菜(白い部分)を加え、紹興酒少々を入れ、醤油を落として出来上がり。そろそろ時期の終わる白菜に名残りを惜しみつつ、シンプルに味わった。
写真手前は、今ならではの生のキクラゲを酢炒めにしたもの。乾燥キクラゲを戻したのとは違い、ちょっと厚みがあってつるりとした食感が何ともいえず美味しい。
下は、豚ばら肉と芹菜の味噌炒め。肉は塊のまま茹でてから薄切りにして使うので、ほどよくさっぱりしっとりしている。 その他、干し海老と大根の炊き込みご飯、蛤のスープ、ベーコンと青梗菜のクリーム煮を料理し、皆で舌鼓♪ 干し海老、ザーサイ、生姜などのサブ食材を丁寧に扱うことが、簡単でおいしいレシピの秘訣かと思った。
息子家族が遊びに来て、いっしょに豊島園へ魚釣りに行った。ここは珍しいプールがいくつもあることで有名だが、そのうち流れるプールを含め三つのエリアで、9月末から5月初めまでは魚を放して釣りが楽しめるようになっている。餌を付けないルアー釣りに2時間挑戦し、ニジマスを1匹釣り上げた。ほかにもイワナ、ヤマメ、トラウトが泳いでいる。
遊園地のジェットコースターの歓声を聞きながら、カラフルな遊具のそばで釣りをする感覚がおもしろい。日曜の午後、多くの家族連れが竿を構え、けっこう釣果を上げていた。
釣った魚を捌く流し台は、ハサミと捌き方のイラスト付き。近くの店で塩焼きにして食べることもできる。私たちは、持ち帰ってムニエルにした。 1時間から6時間までの料金体系、必要なグッズはすべてレンタルで揃い、会社帰りに行く人も多いとか。スタッフは明るく、サービスが行き届いていて、まさに「都会のフィッシング」だった。
宿泊先の近くに川中島の古戦場跡があったので、寄ってみた。最も有名な第4次合戦で信玄が本陣を設けた地が、今は八幡原史跡公園となっている。山また山のこの地で、千曲川と犀川に挟まれた、文字通り「川中島」の合戦は、関ヶ原に次いで知られていよう。三大○○という場合、三番目が何になるかは諸説ありがちだが、一と二はまず動かないものだ。
武田信玄と上杉謙信の一騎討ちの像が立っている。馬に乗った謙信の剣を、信玄が軍配で防ぐ。二人の形相もポーズも出立ちも、たぶんこうだったのだろうなと、私など簡単に説得されてしまう。
園内には、佐久間象山の銅像もあった。「佐久間象山先生」と記され、望遠鏡、地球儀、書物を手にして青空にそびえていた。偉人のイメージはこうやって見る人の記憶にインプットされていく。
信州は菅平高原にスキーにやって来た。私は15年前ぶりの2回目だが、夫は大学時代(40年前!)に、それも3月5日前後の入試の時期に毎年来ていたというから、縁の深いスキー場である。日本のスキーの先駆けとなったシュナイダー の名を冠したゲレンデや、似ていることからダボスと命名されたエリアがある正統派。また、ラグビーのメッカで有名大学の合宿所があちこちにある。そのせいか、小中高生のスキー講習が多く、お揃いのウェアー群がゲレンデを活気づけていた。それでも平日のスキー場はリフト待ちゼロのガラ空き状態だったが。
昼食はスキー場に隣接する「白樺荘」で名物のカツサンドを注文。パンからはみ出る大判で厚さ1cm以上のトンカツを気前よく挟んだサンドイッチは、40年変わらず今も健在だった。揚げたてのピロシキもおいしい。お客さんが私たち以外誰もいなかったのがちょっと心配だけれど。
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