着物

2017年12月25日 (月)

アメリカンクリスマス

 同じ町に住むアメリカ人のN夫妻から、クリスマスのターキー・ディナーに招かれ、来日中の妹さん夫妻、教会のお知り合いなど10人と“Celebration”のひとときを過ごした。妹さんによれば、サウスキャロライナのご自宅の裏庭には、野生の七面鳥が10数羽散歩しているとか。日本では馴染みが薄く、日本で七面鳥を食べたのは前回もN夫妻宅で、数年前の収穫感謝祭のときだった。丸焼きを切り分けて、スタッフィング(詰め物)、マッシュポテト、クランベリーソースと盛り合わせ、アメリカの味を堪能した。
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 聖書を読み、讃美歌を合唱。そのとき夫人のK子さんが、ヘルマンハープを演奏してくれた。ドイツで生まれたという美しい楽器から、柔らかなゆったりした音色が流れる。弦の下にセットして使う楽譜がユニークだ。上から下へ進み、印と重なった弦を指で弾く。キイが高かったら楽譜を左にずらせば全体が一音下がる。持ち運びしやすく、初めての人でも弾きやすく、〝寄り添ってくれる〟感じがいい。
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 今日の着物は、紫の小紋にカジュアルな帯。石の帯留めは赤の半月型にした。
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2017年12月22日 (金)

冬至に〝川柳de連句〟

 川柳のお仲間5人で門前仲町へ出かけた。ここは富岡八幡宮が有名だが、先日殺傷事件があったばかりなので遠慮し、近くの深川不動堂にだけお参りした。今日の目的はおいしい魚料理と〝川柳de連句〟である。「熟年の五人冬至に弾みおり」(のりこ)を発句に18句の半歌仙を巻いた。眉の月に見とれ、口はくるくると飲んで話して…と実写のように句が続く。煙草にウソの想い出が浮かび、あたりに深川流しや猫仲間が行き来し、カラリと生きた祖母の時代を振り返り、挙句にゆず湯で余韻を醸す。作句は時に合作となり、句を繋ぎながら会話が一段と弾み、誠に大人の遊びであると実感した。 12222
 今日の着物は、気を遣わないデニム、半衿も白でなくクリーム色にした。明るい色の織の帯に、黄土色の石の帯留め。
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 7年振りくらいにお会いしたTさんが、「川柳の人は一期一会の付き合い方を心得ていて、ヘンに引きずらないのがいい」と道々話しておられた。いい冬至の夜だった。明日からは昼の時間が長くなってゆく。

2017年12月18日 (月)

石の帯留め

 9月末に出かけた、米国アイオワ州の思い出をたどる旅については、当時のこのブログに度々アップしたが、まだ書き残したことがあった。30年前も今回も一番お世話になった大学教授からいただいた、珍しい品についてである。リタイア後の生活用にと建てられた郊外の家を訪ねると、地下に広~い趣味の部屋があった。石を磨いたり切ったりする電動マシーンが何台もあって、プロ仕様の工具や、特殊な手袋、眼鏡などがずらりと並んでいる。アフリカや南米などから原石を入手し、アイオワの長い冬にじっくりと加工して楽しむのだとか。切る角度によって断面の模様が変わる。そのいずれもが美しい。その場で「帯留めにしたら素敵だろうな」とつぶやいたら、「KIMONOのアクセサリーかい? それはおもしろい。好きな物を選んで持って行っていいよ」というわけで、写真の石をいただいた(手前のマーブル模様は、ネックレスにと金具を付けてくださった)。

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 日本に帰って通販で帯留め金具を4つ購入、アポキシ樹脂の接着剤で取り付け。10時間、動かさずに抑えておくのに、鉄アレイが恰好の重石となった。すべて器用な夫のお陰である。
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 かくして、またとない手作り帯留めが4つ完成。どの帯に合わせようかと楽しみだ。

2017年12月17日 (日)

連句の材料

 今年最後の季語研究会だった。以前から講読している、高井几董(江戸中期の俳諧師・与謝蕪村に入門)著『附合てびき蔓』で、今日は、連句の「一巻のむつかしき所」と言われる第三の句について、議論が続いた(私は教えていただくばかり)。その後、軽食、酒肴をいただきながら連句の実作。Nさんがジャンボン・ド・パリという白いハムを持って来てくださり、Mさんはこれを「酔ひ進むジャンボン・ド・パリ月の宴」と連句に詠まれた。
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 今日の私の着物は、絵絣に帯は地味な無地。そこへ初めてこの帯留めをしてみた。実はこれ、アメリカを旅行したとき、原石を研磨するのが趣味という知人にいただいた石を帯留めにしたもの。Tさんが「帯留めにモンタナの石磨き上げ」と、これも連句に取り入れてくださった。
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 帯留めの話の続きは、また明日…。

2017年9月15日 (金)

久し振りの着物

 着物で出かけた。本当に久し振りだ。5月になって単衣に変えようと思った矢先にもう暑くなって、以来ずっと封印状態だった。年々夏が長くなって、蒸し暑さが増して、ゲリラ豪雨の確率が上がって、単衣の出番が少なくなるばかりだ。
 今日は、無理をしなくてもまずまず涼しい顔で過ごせた。やはり、空気はもう秋。けれど、キョロキョロ見渡したにもかかわらず、日中、和服姿には一人も出会わなかった。出掛けた先が新宿だったせいか。
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2017年4月 5日 (水)

桜と共に朗読練習スタート

 朗読劇「瞼の母」の練習日。登場人物は、番場の忠太郎、水熊のおはま、おはまの娘お登世、知人のおとらの4人。お登世役のM子さんも今日から参加、若いみずみずしい声が加わって嬉しい。演出の山下晃彦さんの指導のもと、皆で意見を出しながら人物像を作っていく。短い中に情のこもった会話のキャッチボールが続くなか、「お前」は「おまえ」か「おめえ」かと忠太郎が何度か試し、「家」は「いえ」か「うち」かとこれも試す。小さな一言にも感触を聞き分ける耳と心の訓練である。
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 外は桜が真っ盛り。着物の半衿はこれまで無地を決め込んでいたが、桜につられて今日初めて花柄にしてみた。
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2017年1月27日 (金)

きもの病院

 着物を着るようになって丸5年経った。その間に、急な雨をしのぐコートや草履、気軽に居酒屋にも着て行けるデニムの着物、真冬用のコートや足袋など、徐々に揃えたので、今ではよほどの大雪や台風でない限り、着物で外出できるようになった。
 加えて、着物ライフの心強い味方となっているのが、自転車で10分ちょっとの所にある「きもの病院」である。呉服店の一方、シミ抜き、汗とり、丈直し、裾の傷み等々、何でも〝治療〟してくれる。年齢の近いご夫婦が営んでいるので、処方箋に限らず着物に関することが気軽に質問でき、おしゃべりも楽しく、おおいに助かっている。
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 今日は3月並みの気温になると聞き、ちょっと春らしい色を着て出かけた。風が強かったけれど、体を強ばらせなくてすむ南風。立春ももうすぐだ。
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2017年1月11日 (水)

「白洲正子ときもの」展

 銀座松屋で開催中の「白洲正子ときもの」展を見に行った。開店直後は比較的すいていたが、1時間もすると中高年のご婦人で会場はいっぱい、男性には私は一人もお目にかからなかった。
 着物は左右の裄を水平にパイプに通して広げ、背の側から展示。思った以上に一枚の面積が大きく、バックの黒に映えて見応えがあった。ところどころに、着物と帯を着付けたボディも立っていて、「洋服の場合は型と生地が主ですが、きものには調和の面白さがあります」と白洲さんの言。
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 46歳のとき、銀座で染織工芸の店「こうげい」を始め、紬や木綿絣を好まれた。琉球絣にインカ風柄半巾帯、久米島絣にアラベスク柄帯、水鳥文着物にイカット柄半巾帯など、斬新、独特な組み合わせは、目を惹きつけてやまない。「どんな豪華な衣装でもぴったり身についてふだん着のように見えればしめたもの。そういうことを〝着こなし〟というのです」だそうだ。
 白洲次郎さんの結城紬の羽織裏に見事な虎の縞が描かれていたこと、正子さんの短歌をしたためた「詠草」のふっくらと優しい筆跡も忘れられない。
01112  会場を出た所に、さっそく着物や和装小物の販売店がずらり。帯結びの実演コーナーに人だかりができていた。〝新春ギンザの「和」めぐり〟の企画がこのきもの展とタイアップし、呉服、香、和菓子などの店でサービスがあるとか。16日まで、銀座の散策が華やぐことだろう。

2016年11月 5日 (土)

図書館で朗読会

 光が丘図書館で「わたしの好きな星野道夫」と題して朗読会が行われ、主催した「図書館利用者の会」の一員として、私も朗読することになった。選んだのは、『旅をする木』(文春文庫)から「もうひとつの時間」。都会でせわしく暮らす同じ瞬間、北海道のヒグマが倒木を乗り越え、アラスカの海でクジラが飛び上がっているかもしれない。そういった〝もうひとつの時間〟が確実に流れていることを意識できるかどうか、その差は実に大きいというメッセージである。そのほか手紙形式のエッセイや池澤夏樹の解説など、示唆に富む文章が詰まった一冊だ。11052
 数人が朗読した後、輪になってトークのひととき。アラスカに行ったことのある方、国語の先生だった方、ブックトークを手掛けた方…等々、それぞれが星野氏への想いを語った。星・野・道・夫という名前自体が彼の人生を示しているようで、これがペンネームでなく本名なのも、気づいてみれば不思議である。11051_2
 紅葉の季節になり、今日の着物はこの組み合わせ。並木の銀杏が一部この帯の色になっていた。11053

2016年7月 7日 (木)

朝顔川柳句会

 朝顔市に湧く台東区・入谷で、恒例の朝顔川柳句会が開かれた。150人を超える参加があり、「お久しぶり!」な方との再会の場ともなっている。
 吉住義之助氏による現代都々逸についての講演で幕開け、三味線にのせた都々逸入選句の披露もあって、コトバのリズムの心地よさを思った。
  川柳の題と選者は、「人情」原光生選、「豊か」二宮茂男選、「彩る」渡辺梢選、「絆」米島暁子選、「伝統」江畑哲男選、「躍る」尾藤一泉選、「台東区」内田博柳謝選。三才、五客、ユーモア賞、初声(1句目)賞、謝選入賞には景品(浅草満寿屋の一言箋)が付く。私も2ついただいた。大きな句会は、披講(入選句の読み上げ)を耳で鑑賞するのが愉しい。没句となった自作も、類想の入選句の着眼点の確かさを感じると諦めがつく(苦笑)。
 ステージには写真の垂れ幕の他に、咲き盛る朝顔の二鉢と「入谷朝顔市」の幟旗が立っていた。07071 句会参加者には朝顔一鉢がプレゼントされる。入谷は、駅構内にも、道路にも、このデザインの朝顔が埋め込まれ、まさに朝顔の街だ。07072
 猛暑にたじろいだが、和服を着て行った。炎天下だけ辛抱すれば、冷房の効いた場所ならちょうどよい。綿の絽なので、自分で洗濯できる。07073_2

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