見たこと聞いたこと

2017年9月18日 (月)

テレビで「北斎の娘」

 夜、NHKドラマ『眩(くらら)~北斎の娘~』を観た。原作の、朝井まかて著『眩』を読んだことがある(2016年11月22日のこの欄参照)ので、楽しみにしていた。
 まず、とても美しい画面のドラマだった。北斎の家は紙屑だらけ、蜘蛛の巣だらけ、娘のお栄はあぐらをかき、長キセルをくわえる。およそ美しくない状況だが、それゆえ絵や絵具の鮮やかさが映える。素描の動物が命を得て動き出すCGも効果的だった。「光と影が、この世の色と形を作っているんだ」と気づくお栄を宮崎あおいが好演。北斎役の長塚京三もまさに鬼才、脳卒中で倒れたあと、「養生はもう飽きた」と再起するシーンが印象に残る。0918                   写真は(『眩~北斎の娘~』より)

 丁寧なカメラワークの1時間15分番組だった。台風の吹き荒れた連休を、上質なドラマが締めくくった。

2017年9月 7日 (木)

浅草のあんみつ

 所用で浅草の合羽橋に出かけた。お茶を一服するところを探していたら、本願寺のすぐそばに格好の店を見つけた。創業百余年の乾物問屋「萬藤」(まんとう)。食材販売の店の半分をカフェにして、厳選素材のわらびもち、あんみつなどをメニューにしている。

09072  スペシャルあんみつを注文。寒天、パイナップルが星型にくりぬいてあってかわいい。赤えんどう豆が懐かしく、甘すぎず、オーソドックスで上品な一品だった。今日は雨で涼しかったので諦めたが、かき氷も魅力的。

09071  売っているのは、各地名産のふるさと食品、和洋菓子材料など。「野菜の価格高騰の昨今、乾物野菜はいかが?」との手作りポップを立て、お馴染みの切干大根以外にも、人参、ごぼう等のドライパックが並んでいる。常備食品の知恵を思い起こした。老舗の暖簾が壁に(写真)、また「貸すな借りるな判押すな」の書が目立つ場所に掲げてあった。イマドキのただのおしゃれなカフェではありませんぞ、と示しているよう。

 ブログを始めて2年と1カ月。今日は300本目の記事だった。

2017年8月27日 (日)

カンターレ!

 関越自動車道の上里SAのすぐ近くに、数年前、カンターレという大型店舗ができた。ガラス越しに見学できるお菓子やパンの工場があって製品を販売、広々としたレストラン、カフェを含む二階建て。入口の看板に「パスポートのいらない麗しの南イタリアへようこそ」と掲げてあるように、ちょっと異国に迷い込んだかと思わせる空間になっている。
 車の運転があまり好きではない私が、群馬の家から東京への帰り道、このカンターレに着くまでの小一時間だけ、ハンドルを握っている。無事にたどり着くとホッとして、まさに開放的な鼻歌気分となり、パンもバウムクーヘンもソフトクリームも、びっくりするほど安くて、ついいろいろ買い込んでしまう。隣りに建設中なのは11月にオープン予定の野菜の直売所だとか。ますます立ち寄るのが楽しみになりそう。その後の高速道路の運転は夫にバトンタッチして、東京に向かう。
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2017年8月21日 (月)

早朝の上高地

 3歳の孫息子も早起きして大正池まで散歩。朝靄や日の出とともに刻々変わる山の表情が見られるのは、エリア内に宿泊してこその体験だろう。孫はといえば、足元に見つける動物の糞に歓声を上げる。夜中に出現して残していったものとすれば、これに遭遇するのも朝の特権かもしれない。人間のそれに近い形状をしていたものは、どうやらサルの仕業らしい。
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2017年8月20日 (日)

上高地を歩く

   息子家族と上高地へやって来た。記録的な雨続きの今夏、山でも雨模様かと覚悟していたが、運よく晴れ間に恵まれ、美しい景色を見ることができた。

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 沢渡から乗ったタクシーの運転手さんによると、天候と関係なく、このところ上高地を訪れる家族連れが減ってきているらしい。理由は、30~40代の親世代がゲーム好きで、アウトドアに興味を持たなくなってきているからという。
 本格的な山登りでなくても、雄大な山々を見るだけでも、心が洗われる気がするのだけれど。

2017年8月 5日 (土)

平和祈念碑

 6日、9日、15日を前に、身近な平和祈念碑を。この碑は戦後50年の節目に、光が丘公園の入口、図書館のすぐそばに建てられた。光が丘一帯は、戦時中、成増陸軍飛行場だった。人々が行き交う大通りは滑走路で、多くの若い命が空に散っていったのである。

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 今日は図書館利用者の会の例会で、秋のテーマ図書展示についても相談があった。世界各地域を順に取り上げてきたテーマの、今年は「シベリア・満州」。抑留体験、引き上げ体験の書籍の内容の重さは測り知れない。イベントで体験談を語ってくださる方はおられるだろうか。

2017年8月 2日 (水)

踊るプログラム

 スポーツクラブに入会したのは40代の半ばだった。家から徒歩3分の便利さと、スタッフの元気印満載対応のおかげで、運動音痴の私もどうにか怠けずに通っている。
 当初は有酸素運動といえばエアロビクスだったが、数年前からズンバ(スペイン語で「お祭り騒ぎ」)がそれにとってかわった。サルサ、マンボ、ヒップホップ等々、5~10分の曲を次々に鳴らして合計45分間、レベルの別なく、インストラクターを真似てとにかく踊るのである。気楽に何でも有り、楽しいのが一番、ストレス解消のおまけにちょっと脂肪燃焼もされる。踊るとはそういうことなのだろう。
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2017年7月10日 (月)

懐かしのレコード

 たまにはこんな話題。故障していたオーディオのCDプレイヤーを、昨日ついに新製品と取り替えた。夫がケーブルのつなぎ替え作業をする間、辺りの掃除かたがた、LPレコードに手が伸びた。写真は、ハーブ・アルパートの「Rise」と、オスカー・ピーターソン・トリオの「We Get Requests」。いずれも80年代にさしかかった頃、入手したものだ。買った店や初めて聴いたときの心境まで思い出す。ジャケットから取り出し、ターンテーブルにセットしてそっと針をのせる一連の動作も含めて、あれは濃い、深い、いい時間だった。

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 今週は後半に「瞼の母」の本番である。公演が無事にすんだら、まずこのLPの2枚を聴こう♪

2017年7月 1日 (土)

戦時下の教育と現代と

 練馬区光が丘図書館で吉村文成氏の講演会があった。大津の国民学校の生徒が描いた絵日誌をもとにした吉村文成著『戦争の時代の子どもたち』をテーマに、図書館利用者の会が主催したもの(6月3日のこの欄でも紹介)。
 カフェ・チャイハナのマスター吉村さん(元朝日新聞記者、龍谷大学国際文化学部教授)にはカフェでよくお目にかかるが、講演をうかがったのは初めてだった。
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 スクリーンで、明るくのびのびした絵日記を8つの技法(対比と描き分け、吹き出し、省略と強調など)ごとに紹介し、その〝自由さ〟が、子守や手伝いで忙しいから手抜きを工夫してのことだったという分析が面白い。そして矢嶋正信校長の「土に親しむ教育」、西川綾子教諭の「この子たちに文化を与えたい、そういう文化がないなら自分たちで文化をつくっていくしかない、そう思って絵日記を描くことを思いつきました」があってこその作品だったという講演内容に、なるほどと感じ入った。
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 さらに講演のエピローグが印象深かった。…教育とは国の未来をつくっていくこと。明治維新(開国)から国民国家の形成のために天皇制教育(忠孝の教育)が行われ、73年後太平洋戦争に突入。敗戦後は民主主義を実践する国民をめざして民主主義教育(平等、公平)が行われ、72年経った。そして今世の中は大変化、私たちはどこにいるのだろう。多数決を重視し、大勢の支持があるからいいじゃないかという。そのもとに〝考える〟個人があるか。臆病なほどに〝考えていく〟ことが大切。矢嶋校長の記した「一人の人間にとって信実なるもの、それは考えることである」が、今あらたに光る。

2017年6月17日 (土)

オペラ「カルメン」

 武蔵小杉駅に隣接するホールへ、ビゼーのオペラ『カルメン』(Grazie opera主催)を見に(聴きに)行った。1年前の『フィガロの結婚』に続いて2回目だが、ピアノに加えて弦楽器・打楽器の演奏が入り「完売御礼」の札がかかって、さすが人気のカルメンである。
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 主人公(片岡美里さん)は容姿、仕草、踊りともに艶やかではまり役。二幕で登場のフラスキータ(大森麗さん)がよく通る歌声で耳を集める。お馴染みの闘牛士の歌をはじめ、聞きどころの歌曲が目白押し、胸が踊り大いに楽しめた。愛憎の機微に共感しにくいところがあるのは、私がジプシー気質に疎いせいだろう。キャラクター設定、きっかけと影響、時代背景等々、物語の仕立てについて研究してみたいものだ。
 演出の川島慶子さん、出演者の皆さん、お疲れ様でした♪06173
(写真はFacebookより)

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