見たこと聞いたこと

2017年7月10日 (月)

懐かしのレコード

 たまにはこんな話題。故障していたオーディオのCDプレイヤーを、昨日ついに新製品と取り替えた。夫がケーブルのつなぎ替え作業をする間、辺りの掃除かたがた、LPレコードに手が伸びた。写真は、ハーブ・アルパートの「Rise」と、オスカー・ピーターソン・トリオの「We Get Requests」。いずれも80年代にさしかかった頃、入手したものだ。買った店や初めて聴いたときの心境まで思い出す。ジャケットから取り出し、ターンテーブルにセットしてそっと針をのせる一連の動作も含めて、あれは濃い、深い、いい時間だった。

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 今週は後半に「瞼の母」の本番である。公演が無事にすんだら、まずこのLPの2枚を聴こう♪

2017年7月 1日 (土)

戦時下の教育と現代と

 練馬区光が丘図書館で吉村文成氏の講演会があった。大津の国民学校の生徒が描いた絵日誌をもとにした吉村文成著『戦争の時代の子どもたち』をテーマに、図書館利用者の会が主催したもの(6月3日のこの欄でも紹介)。
 カフェ・チャイハナのマスター吉村さん(元朝日新聞記者、龍谷大学国際文化学部教授)にはカフェでよくお目にかかるが、講演をうかがったのは初めてだった。
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 スクリーンで、明るくのびのびした絵日記を8つの技法(対比と描き分け、吹き出し、省略と強調など)ごとに紹介し、その〝自由さ〟が、子守や手伝いで忙しいから手抜きを工夫してのことだったという分析が面白い。そして矢嶋正信校長の「土に親しむ教育」、西川綾子教諭の「この子たちに文化を与えたい、そういう文化がないなら自分たちで文化をつくっていくしかない、そう思って絵日記を描くことを思いつきました」があってこその作品だったという講演内容に、なるほどと感じ入った。
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 さらに講演のエピローグが印象深かった。…教育とは国の未来をつくっていくこと。明治維新(開国)から国民国家の形成のために天皇制教育(忠孝の教育)が行われ、73年後太平洋戦争に突入。敗戦後は民主主義を実践する国民をめざして民主主義教育(平等、公平)が行われ、72年経った。そして今世の中は大変化、私たちはどこにいるのだろう。多数決を重視し、大勢の支持があるからいいじゃないかという。そのもとに〝考える〟個人があるか。臆病なほどに〝考えていく〟ことが大切。矢嶋校長の記した「一人の人間にとって信実なるもの、それは考えることである」が、今あらたに光る。

2017年6月17日 (土)

オペラ「カルメン」

 武蔵小杉駅に隣接するホールへ、ビゼーのオペラ『カルメン』(Grazie opera主催)を見に(聴きに)行った。1年前の『フィガロの結婚』に続いて2回目だが、ピアノに加えて弦楽器・打楽器の演奏が入り「完売御礼」の札がかかって、さすが人気のカルメンである。
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 主人公(片岡美里さん)は容姿、仕草、踊りともに艶やかではまり役。二幕で登場のフラスキータ(大森麗さん)がよく通る歌声で耳を集める。お馴染みの闘牛士の歌をはじめ、聞きどころの歌曲が目白押し、胸が踊り大いに楽しめた。愛憎の機微に共感しにくいところがあるのは、私がジプシー気質に疎いせいだろう。キャラクター設定、きっかけと影響、時代背景等々、物語の仕立てについて研究してみたいものだ。
 演出の川島慶子さん、出演者の皆さん、お疲れ様でした♪06173
(写真はFacebookより)

2017年6月 7日 (水)

大人の京都

 所用で京都に行った。日の長い今の時期、観光客はいつにも増して多いに違いない。レンタル着物は店舗数が増え、浴衣の季節になって、より手軽に利用されている。「少し高くてもいいからちゃんとした〝和〟の着物をと思うんですがね」と、タクシーの運転手さんは、鮮やかすぎる化繊の着物を嘆いていた。
 暮れなずむ鴨川沿いを歩く。川床は5月~9月に設けられるとか。結構高い位置にあるから眺めがいいことだろう。土手に腰を下ろして缶ビール、の二人連れも楽しそうだった。
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 先斗町で食事をした後、鴨川に平行した木屋町通りを散歩。趣のある店がたくさんある。修学旅行の中学生はまず足を運ばない大人の町だった。
06072     (写真は前日の6日に撮ったもの。7日の京都は梅雨入りを思わせる雨だった)

2017年6月 3日 (土)

図書館の新しい風

 月に1度の「図書館利用者の会」の例会。今日は総会で、会計報告、企画事業についてなど、トータルに検討した。…といっても、堅苦しい会議ではなく、図書館でこんなことができたらいいなぁ、というプランの話し合いである。サイエンス・カフェ、ブックトーク、英語のおはなし会、読み終わった本の交換会等々、おもしろそうな企画が続々! 本を借りにくるだけではもったいない、図書館の活用術もアピールしたいと思ったことだった。

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次のイベントは、
講演会「戦争の時代の子どもたち―瀬田国民学校五年智組の学級日誌より―」
1944年4月~45年3月に大津市の国民学校の女子生徒らが描いた絵日誌をもとにして、2冊の本(『戦争の時代の子どもたち』『少女たちの学級日誌』)ができた。なぜ? どのようにして? 2冊の著者・解説者が講師となって70年前の子どもたちの日常を振り返ります。
日時:2017年7月1日(土)14時~16時
場所:光が丘図書館 2階視聴覚室
講師:吉村文成氏(元朝日新聞記者・龍谷大学国際文化学部教授)
会費:500円
お問合せ:利用者の会 riyosha.hikarilib@gmail.com  

利用者の会の会員も、随時募集しています。どなたでも入会できます。

2017年5月31日 (水)

箱根の乗り物

 箱根の二日目。登山バス、ロープウェー、登山電車、ケーブルカーを乗り次いで、大涌谷、強羅、宮の下などを散策した。大涌谷は火山ガス警戒のため、一部入場禁止となっている。その噴煙の所に人影が見えるなぁと思ったら、黒たまごを作る業者さんだった。特別許可も頷ける。1個食べれば寿命が7年延びるという名物で、「黒たまご館」という名のショップまである。
 急勾配を上り下りする登山電車のスイッチバックの仕組みには、乗るたびに感心する。車内広告には、スイスのサンモリッツと箱根の名所が交互に肩を並べていた。05314
 ケーブルカーの最前列に乗った男の子。運転手さんと「坊や、何歳?」「4歳。大きくなったら運転手になるんだ」「じゃあ、いっしょに出発進行って言おうか」「うん!」…と会話。二十数年前の息子を見るような、今の孫息子を見るような。男の子は乗り物が好きだ。

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 それにしても「箱根フリーパス」はありがたい。2日間で4000円。芦ノ湖の船代も込みで割安なだけでなく、いちいち切符を買う煩わしさがなく、区間内乗り降り自由、施設利用の割引など、楽しい旅に貢献している。小田急さん、たいしたものです。
 旅の最後はロマンスカー、最後尾の展望車両に乗ってしめくくった。
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2017年5月30日 (火)

甘酒茶屋in箱根

 箱根へ夫と一泊旅行をした。箱根湯本から登山バスに乗って、「甘酒茶屋」の停留所で下車。目の前が「箱根名代の甘酒茶屋」の暖簾はためく「甘酒茶屋」である。江戸時代創業の古い民家で中は薄暗い。磯辺餅、うぐいすきなこ餅、紫蘇ジュース等々、もちろん甘酒もある。厨房口で最初に注文して支払いを済ませると、名前を聞かれ、準備できると名前を呼んで届けてくれるのが珍しい。箱根は青い目の観光客が多く、茶屋でも見掛けたが、同じように名前を申告したのだろうか。店の年輩のおばさんは流暢に英語を操っていた。さすがである。05301
 茶屋の裏手から箱根旧街道に入り、石畳を歩いた。雨水の通り道も考慮され、木陰で心地よく、雰囲気のある道だ。しかし勾配はなかなかきつい。この道を大名行列が通ったとは、駕籠をかつぐ人の重労働にいたく同情した。

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 旧街道を1時間ちょっと歩いて、箱根の関所跡へ。見事に再現してあるので驚いた。江戸口にも京口にも門の前に「千人溜まり」と呼ばれる待機場所があるが、そんなに多くの旅人を漏れなくチェックするとは小田原藩士もご苦労なことである。
 小高い丘の遠見番所に上ってみると、関所越しに芦ノ湖が一望できた。江戸時代は湖の航行も御法度である。好天のもと、美しい風景を気楽に眺められる身でよかった。

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2017年5月21日 (日)

自転車レースin高崎

 朝から太鼓がドンドン鳴っている。近くの小学校の運動会かと思ったら、市を上げての「第5回榛名山ヒルクライム」のイベントだった。高崎市郊外の榛名支所から榛名湖まで、交通規制の敷かれた県道を、次々と銀輪が駆け抜ける。
 榛名湖コース(走行距離14.7km 平均勾配6.0%)、その手前の榛名神社コース(11.4km 5.2%)、さらに手前の一之鳥居までの初心者コース(6.5km 4.6%)の3通り。中学生からシニアまで7000人規模のレースで、朝7時にスタート、13時過ぎに全員が下山し終わるという。
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 私が声援を送ったのは、スタートから4kmほどの地点。沿道から「がんばれ!」と声をかけると余裕のあるアスリートは、「ハァーイ」「ありがと~」などと返事をくれる。
 ここでは「上州榛名太鼓」の皆さんが威勢のいい太鼓を打ち鳴らして応援していた。こちらにも拍手をおくりたい。
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 後から記録を見ると、男性トップは40分足らず、女性は50分ちょっとでゴールインしたとか! 標高200mのスタートから1100mのゴールまで、あの勾配を時速20kmでこぎつづけるとは!

2017年5月14日 (日)

母の日の芍薬

 数日前、息子夫婦から母の日の花束が届いた。今年は芍薬である。立派な蕾がついていて、花の開くプロセスが見られると楽しみだった。
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 二日経って今日の芍薬はこうなった。ここ数日、気温が低いからゆっくり開花してくれているのだろう。数多の花弁が少うしずつほころんで、朝に夕に顔立ちを変えている。薔薇ともカーネーションとも違う、新しい、嬉しいプレゼントだった。ありがとう。

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 母上のおられない方、母と呼んでくれるお子さんのおられない方もいらっしゃるだろう。五月のこの日、どの方にも幸がありますようにとお祈りいたします。

2017年5月 7日 (日)

「絵巻マニア列伝」

 六本木のサントリー美術館で開かれている「絵巻マニア列伝」(3/29~5/14)を見に行った。後白河院、花園院、後崇光院・後花園院父子、三条西実隆、足利将軍家、松平定信という「絵巻マニア」毎に章立てし、その愛した作品を陳列してある。連休最後の日だったせいか、あまり混雑もなく、ゆっくりと見ることができた。
 絵師草紙、福富草紙などコミカルなお伽話や、当麻寺縁起絵巻、石山寺縁起絵巻など壮大な歴史ストーリーの数々。絵巻はコマ割なくひと続きで、時と場所が変わっても絵として自然につながっているのが面白い。当時の貴族や庶民の暮らしが生き生きと描かれ、例えば牛車の従者12人が一人として同じでなく、服の乱れを直したり、まわりにちょっかいを出したり、表情も姿勢も見ていて飽きない。海彦&山彦、織姫&牽牛などの話のもとになった絵巻もあり、自分の知っている話との違いも興味深かった。
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 貴重な作品の保存、復元などに対して歴史上の絵巻愛好家たちが精力を注いでくれたお陰で、今日展示され、目にすることができる。ユニークな視点、切り口の展覧会だった。

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