朗読劇「瞼の母」

2017年7月19日 (水)

カフェで打上げ

 「瞼の母」の公演が終わって、スタッフとの打上げとは別に、WATER FLOWの藤田さんと、光が丘のカフェ・チャイハナにて乾杯。公演を見に来てくださったマスターの吉村さんご夫妻から「きれいに乗せられて、感動しました」と嬉しいご感想をいただいた。(写真はカフェに飾られていた百合)

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戯曲として書かれた長谷川伸の名作「瞼の母」。名台詞の多いおはまと忠太郎のハイライトシーンは原作のまま、その二人のやりとりが際立つようにと、おとら、お登世の言動に今回脚色を加えた。忠太郎と三人の女性のからみを楽しんでいただけたとしたら幸いである。江戸時代の物語だが、現代にも形を変えて無数のおはま、忠太郎がいるだろう。いや、精子提供、代理母、赤ちゃんポストなど、親子の絆はもっと複雑化していることと思いを馳せている。

2017年7月14日 (金)

公演無事終了

 昨日、今日と「瞼の母」の公演本番。お蔭様で無事に終了しました。お暑い中、見に来てくださいました皆様、本当にありがとうございました!

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講談師・神田織音さん、藤田恵子さん(水熊のおはま)、楽師の木村俊介さんと稲葉美和さん、杉山快俊くん(番場の忠太郎)、小野里桃子さん(おはまの娘お登世)に囲まれて。

2017年7月12日 (水)

業界用語の一日

 今日は〝小屋入り〟(公演をする劇場に入る初日)。そして〝場当たり〟〝ゲネプロ〟と業界用語の続くスケジュールだった。
 まず会場づくり。舞台監督さんのチームがステージをこしらえ、置く位置を確かめて〝ばみる〟(テープで床に印をつける)。照明さんはライトを〝仕込む〟。
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 〝場当たり〟では、出演者の出ハケ、動きを確かめ、道具の出し入れ、場面転換の際の照明を確定していく。明るさを85%にするか80%にするかと試したり、演者の立ち位置を一歩前か半歩前かと試したり、演出家さんの厳しい目が光る。写真は照明さんのコントロール室。
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 そして最後に、本番通りに〝ゲネプロ〟を行った。うれしいことにすべて順調に進み、明日の本番に備えて早めに解散~!

2017年7月11日 (火)

講談師の席

 「瞼の母」の最後の稽古日。4月の桜の頃から、真夏日の7月まで、ほぼ週に2度のペースでコンスタントに練習を重ねてきた。仕上げの今日は、講談師さん、楽師さんを交えてのフルコースを舞台監督の原田さんが確認、明日から3日間の時間割もアナウンスされた。
 今日初めて見たのが、神田織音さんに持って来てもらった講談の釈台。折り畳み式で思っていたより小ぶりで、A4の台本を広げるといっぱいだ。
0711 「講談師さんの語る日本語は、物語を俯瞰していて、どこかユーモラスな響きがあっていいですね」と演出家。朗読劇と講談とのコラボレーション、お楽しみに~

2017年7月 6日 (木)

演出家の代読

 「瞼の母」の本番まであと一週間、稽古も大詰め。忠太郎役の杉山君は演出の山下さんから「真面目なだけでは聞き手は共感しない。この人ほっとけないと思わせるような、隙を出してみて」と高度なリクエストを受けていた。
 音楽・講談なしの稽古は今日が最後である。これまで新内と語りの部分は代りに山下さんが、あるときは哀しく、あるときは超迫力の口調で読み上げてくださっていたが、それももううかがえないかと思うと、ちょっとさびしい。

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 チケットは、13日の16時、19時の回のお席にゆとりがあります。

2017年7月 3日 (月)

長谷川伸と忠太郎

 7月に入り、「瞼の母」の公演まであと10日となった。今日の練習には、照明の末永秀敏さんが同席され、出演者の位置、動線などを確認し、ライトの当て方を演出家と打ち合わせ。いつどんな明るさになるのか、これは練習の段階では体験できない。本番の会場で初めてわかることなので、今からドキドキする。
 写真の本は、忠太郎役の杉山快俊君が今日持っていたもの。読んで研究しているらしい。左は「瞼の母」の原作本、右は映画評論家の佐藤忠男著『長谷川伸論―義理人情とは何か』
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 忠太郎は苦労人。人の痛みがわかり、弱い者を放ってはおけない。一人でぐっとこらえて、その自分を笑ったりする。きっと長谷川伸の分身なのだ。
長谷川伸 1884(明治17)~1963(昭和38)
3歳のとき母と生別。家が破産して一家離散し、小学校を中退、出前の小僧や土方、石工など辛酸をなめる。20歳で新聞社に入社、かたわら創作をはじめ、「夜もすがら検校」で認められる。以来、文筆に専念、「沓掛時次郎」「一本刀土俵入」などの戯曲や、「紅蝙蝠」などで豊かな大衆文芸の世界を生みだした。「瞼の母」は昭和5年作。昭和8年、47年ぶりに生母と再会。その後、作者によって上演を禁じられていたが、母の死後、禁止を解いた。

2017年6月29日 (木)

美しい笛

 朗読劇「瞼の母」で、笛や三味線を演奏してくださる木村俊介さん。準備された笛のどれもが美しい。そして大切な楽器の入れものが美しい。和服地の端布だろうか、ずらして重ねた配色が見事だ。キルティングのように丈夫な仕立て。笛がぴたりとセットできるように、太さに合わせて区切り、細長いポケットがいくつも作ってある。くるくると丸めて持ち運びするようだ。

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 聞けば、「同い年の友人が作ってくれました。1作目も何年も使って、これは2作目です」と木村さん。作ったのは、きっと色白の、指のきれいな女性だろうな、と勝手に想像している。

2017年6月22日 (木)

朗読と講談と奏楽と

 「瞼の母」の練習に、今日は講談師・神田織音さんと、笛・三味線の木村俊介さん、箏の稲葉美和さんが参加、出演者全員集合で最初から最後まで通してみた。楽師さんの奏でる音の素晴らしいこと! この物語のために作曲された「瞼の母のテーマ」とも言うべき旋律が、やさしく、愛しく耳に響く。そこに役者の台詞が重なるときの心地よさを、これまでは聞く側としてだったが、今日は初めて自分が演じる側として経験した。そして、音楽の波に乗りすぎない声の出し方を教わったのだが、音楽を伴奏にして合わせるのでなくBGMとし、音の切れ目に同調しないで台詞が一歩リードするような感じとでもいおうか、役者さんはこんな高度なことをしているのかと畏れ入った次第である。

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 ところどころで、稲葉さんの新内風の唄や木村さんの船頭唄が織り込まれ、立ち回りのシーンでは織音さんの迫力ある語りがひときわ光る。ますます、実にエンターテイメントな作品になってきた!と全員で頷き合ったのだった。

2017年6月19日 (月)

台本〈最終版〉

 練習が始まってからも、台本は何度か更新されるものだ。朗読劇「瞼の母」では、ラストの展開にもう一波乱加えたり、ト書きを語りにしたり…。だがそれももうおしまい、今日の練習では本番用の台本を本番用のホルダーにセットして使った。いよいよ…である。
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 演出家は、キャストがどうやったらこの台詞をピタリといい音で言えるか、あの手この手で指示、説得する。私の場合、演じるのは社会の底辺で生きている女。「もっとガサツな声を出して。相手を毛筆でなでるんじゃなくて、使い古しの箒でバサバサっと擦るように言ってみて」と指示された時には、その例えの見事さにまず感心した。他のキャストへの指示も「ピンクのびっくりマークをいっぱいつけて」「この〝噂〟に心の弾むしずくが入っているんだから、有機的に聞こえるように言って」等々…、傍らで言葉のイメージをおもしろがって聞いている。

2017年6月12日 (月)

「瞼の母」まで1カ月

 朗読劇「瞼の母」の本番まであと一カ月となりました。
 7月13日・14日に4回公演します。回によって残席の数に差があります。ご希望の時間にお席が確保できますよう、どうぞお早目にご予約ください。

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 今日は講談師の神田織音さんが練習に参加してくださいました。そうです、今度の公演では、朗読と講談とのコラボレーションで物語を盛り上げるのです。織音さんの歯切れのよい活弁士のような語り口に、聞きほれたり、学んだりのひとときでした。